凶作風、やませ
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と低い状態が続いています。このため海面の空気が冷やされて重たくなって、高気圧ができ ます。この海上で発生した冷たい高気圧から吹き出す、冷たい東風よりの風となって道東 地方に流れ込むもの、これが「やませ」です。 この「やませ」、山を背にして吹く風、と言う意味から名付けられたもので、農作物への影 響が大きいことから東北地方などでは「餓死風」、「凶作風」などと言う地域もあります。 「やませ」をもたらすオホーツク海高気圧は五月中頃からこれからの季節に現れやすく、 しかもその居座る日数は春や秋が一、二日なのに比べて、平均で三日から四日、ときには 十日以上続くこともあります。 冷たい風が吹き込むと気温はほとんど上がらず、また海上を吹き渡る時に水蒸気をたく さん含み、東北や北海道に霧を発生させ、低温だけでなく日照不足ももたらせます。 日照も遮られるため農作物には深刻な影響が出ることがあります。しかしオホーツク海高気 圧の発生、規模は年によって変動が大きく、しかも発生や解消の時期の予想がしにくいと いわれています。 これからの天候は、秋の収穫を左右する重要な要素の一つです。品種改良が進んで 昔ほど冷害の影響は少なくなってきたとはいえ、安定した天候が待ち望まれます。
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