十月に入ると、朝方の気温は平年でも十度を下回るようになり、そろそろ朝晩は暖房を

　使う機会も増えてきます。 さて皆さんは、「ダウンドラフト」という言葉をご存じでしょうか。

　すき間があるわけではないのに、足元だけがやけに寒い、あの不快な現象のことをいいます。

　　直接外気に接している窓は、断熱材で包むことができないため表面温度が室内より低く

　なります。空気は暖められると軽くなり、冷えると重くなるため、窓面で冷やされた空気は重く

　なって下向きに流れを変え、冷たい空気の流れ、足元のスースーとなって襲ってくるというわけ

　です。天気を支配している大きな空気の流れ、対流と同じことが、部屋の中でも起こっている

　というわけです。

　　しかしこの結果、いくら暖房を使っても、暖かい空気は部屋の高いところに溜まってしまい、

　足元はいつまで経っても冷たい空気にさらされてしまうことになります。ホットカーペットを使って

　下から暖めるという方法もありますが、こんな時、活躍するのが実は扇風機です。扇風機を

　天井に向けて回せば、上に溜まった空気が下に流れ、部屋全体を暖めることができるのです。

　この時、扇風機はなるべく壁などにあてて使用しましょう。直接、身体に風があたってしまう

　と、やはり寒く感じてしまいます。

　　冬を迎えるこれからの季節、暖房を使うときは空気の流れ、風を作って快適に

　過ごしましょう。