星の瞬き


  十一月、太平洋側では晴れる日が増えますが、日本海側では雲に覆われる日が

 増えてきます。そんな日でも、時折雲の切れ間に冬の星々が輝いているのが見え、

 よく見ると、そんな星々はきらきらとまたたいているのがわかります。これは上空の強い風に

 原因があります。

   この時期の日本上空には、極を取りまいて西から東に向かって吹く大規模な帯状の

 空気の流れがあります。この強風帯を偏西風と呼んでいます。特にその中の風の強い

 部分をジェット気流(ストリ−ム)ともいいますが、その強さは風速100メ−トルに

 達する事もあります。高気圧や低気圧を西から東へ移動させ、秋に日本付近に北上した

 台風が日本付近で進路を東に変えさせるのも、この風の仕業です。

  この強い風の中では空気の密度の濃い部分と薄い部分ができて、その境目がレンズの

 働きをします。ここを星の光が通る時に、星の光は様々に屈折し、常に強くなったり弱く

 なったりします。この明るさが次々と変わる光が目に入るため、星の光がきらきらとまたたいて

 見えるわけです。

   冬は日本の上空に強い風が吹き荒れています。また、冬は空気中の水蒸気量が

 少なく、地上は雪や氷に閉ざされているためほこりも立ちません。冬晴れの夜は非常に

 空気が澄み渡っています。 一年の中でも一等星が一番多く、華やかな冬の明るい

 星々達が、寒空の中美しく輝いて見えるのはこのためです。

 

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