宇宙へ


  風をうまく利用して生活の中に取り入れている話は、「局地風」の回でもしましたが、

 この風を利用して、航空実験から、はては日本人初の友人宇宙活動にも対応できる

 基地の建設を目指しているところが北海道にあります。 十勝地方の大樹町です。

  大樹町は航空実験やスカイスポーツが盛んな町です。これは、地形や気象条件が

 航空実験などに適した環境にあるためです。 大樹町は、十勝地方の中でも日照時間が

 多い方で、一年を通して晴れる時間が長いと言えます。太陽の日差しで暖められた

 地面付近の空気が軽くなって上へと昇っていく「熱上昇気流」を利用して、グライダーなどを

 楽しむことができます。 また、大樹町の西には日高山脈があります。この日高山脈を

 上空の風が越える時、風下側、つまり十勝地方には波を打った風が吹きます。この波の

 様に吹く上空の風を「山岳波(さんがくは)」と呼び、飛行機などの航空実験に生かされ

 ています。グライダーに乗ってこの風を捉えると、高々度に上昇することが出来ます。

  これらの恵まれた条件の下、大樹町では宇宙ステーションに物資を輸送する無人宇宙

 往還機(HOPE)開発や、乗員を輸送するスペースプレーンの実現に必要な、基礎的

 技術の研究開発をも行っています。

  空気の流れ、それが風です。時には災害をもたらせることもありますが、うまく利用する

 ことによって私たちの生活を豊かにし、さらには宇宙へ飛び立つ夢をも実現する可能性も

 秘めているのです。

 

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